カレーの歴史 世界編

カレーに関して記録が残っているもので最も古いのが1563年です。
ポルトガル人ガルシア・ダ・オルタという人物がインドへ渡り、30年ほど植物、薬学、香料ネドについての研究に従事した結果を、1563年に『インド薬草・薬物対話集』という本を出版しました。その本の中でカレーについて、「鳥の肉か獣肉で、彼等はカリール(caril)と呼ばれる料理を作る。」と書かれております。これが文献として形に残る最古の記録です。ちなみに彼はインド副総督の医者としてインドに渡ったということです。

カレーから見る世界史1(インドからイギリスへ)|川口秀樹|note

画像元:note 川口秀樹

ここで面白い繋がりがあるのが、世界最初の株式会社は1603年にオランダで生まれた東インド会社でした。イギリスなど他のヨーロッパ諸国で東インド会社が多数生まれ、株式会社は香料(カレー)を求めて設立されたのでした。

史上最強の企業、英国東インド会社の恐るべき歴史 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

画像元:NATIONAL GEOGRAPHIC

この頃ヨーロッパ諸国にとってインドは注目の地で、各国が株式会社を設立し、その資源を求め、あわよくば植民地化しようと競い合っていた時期でした。

オランダ人のヤン・ハイヘン・ファン・リンスホーテンが、インドに赴任するポルトガルの大司教の付き人としてインドに渡り、1595年に『東方案内記』という本を出版しました。この時代の情報伝達手段は書籍などに限られており、この時代、さまざまなインドの情報が求められていました。

「魚はたいていスープで煮込み、米飯にかけて食べる。この煮込汁をカリール(caril)という。やや酸味があって、クライス・ベス(酸〈す〉ぐりの一種)か未熟の葡萄でも混ぜたような味だが、なかなか美味で、カリール料理はインディエ人の常食である。かれらにとって米飯はわれわれのパンに当たる。」と『東方案内記』の中で、書かれています。

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日本にカレーをもたらしたイギリスで初めてカレーが登場したのが1747年。
ハナー・グラスという人の書いた料理本『The Art of Cookery Made Plain and Easy』が出版されました。
当時のレシピでは、「ペパー30粒、米大さじ1、コリアンダー適宜を炒ってからすりつぶして、肉にまぶし、水を加えて煮る」というもので、ご飯にかけて食べるというようなことは書いてありません。
ちなみにタイトルは「To make a Currey the India way」、curryではなくcurreyとなっています。

インド仕入れたスパイスやマサラに注目して製品化したのが日本でも長く愛されたカレー粉を提供したC&B社です。C&B社は、エドモンド・クロス(C)とトーマス・ブラックウェル(B)の2人の会社で、当初は食品の販売や仕出しなどをしていましたが、そこで人気だったのがカレー料理。

画像元:wilipedia

そしてカレーをより広めるために開発されたのが「カレーパウダー」です。混合スパイスを家庭でも使えるようにして販売したのです。

「C&Bカレーパウダー」は、イギリスの食文化に浸透するのに時間はかからず、その後ヴィクトリア女王の時代になると女王にも献上されるほどとなりました。

フランスでもこのパウダーをイギリスから輸入し、フランス料理にカレー風味を添えるものとして度々利用されるようになりました。
ただし「フランス料理」はという世界生命線とも言えます。そのためか、フランス人にはイギリス人のようにいわゆるカレーライスはあまり好まれず、「インド風ソース」などと名づけて、ほのかな風味を料理のアクセントとして楽しむ程度でした。

そして1870年に日本にカレーがやってくることになります。

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