香辛料は昔から価値の高いものとして扱われてきました。その中でも四大スパイスと言われるスパイスがあります。カレーに使われているもの、使われていないものがありますが、せっかくなので紹介していきます。。それぞれの特徴や歴史についてみていきましょう。
ナツメグ・クローブ・シナモン・コショウがそれにあたります。コショウは前回の記事でも部落ペッパーとして紹介しましたが、この中では最も日本人に馴染みがありますね。他のスパイスも様々な料理に使われているので、自分で使ったことはなくても、一度は耳にしたり、食べ他ことがあるかもしれません。ナツメグとクローブはハンバーグの中に入っていたり、チャイやお菓子などに使われていることがあります。
ナツメグ

歴史
実はあの有名なマゼランがナツメグをヨーロッパへ持ち帰った、いわゆる伝道師でした。この頃、香辛料の価値はものすごく高く、スペイン王室も高く評価していました。1519年、ポルトガルで生まれたマゼランは、この隣国の王室を口説き落とし、出資してもらい、大航海に乗り出します。結局マゼランはフィリピンのセブ島で戦死してしまうのですが、マゼランの船員たちは、その後モルッカ諸島に到着しました。ここはスパイス諸島とも呼ばれるほど香辛料の資源が豊富でした。航海開始から約3年の1522年にスペインに帰り着いたのは5隻中1隻、250名近くいた船員は18名まで減っていたのです。それがよく知られる「ヴィクトリア号」です。ヴィクトリア号には沢山の香辛料が摘まれていました。ナツメグ、メース、ほかにクローブなども摘まれていました。多くの犠牲をともなった大航海は大後悔にはならずに莫大な利益をもたらすことになりました。

さてナツメグはどのような植物なのでしょうか。実際、スパイスの形になってからは目にする機会はありますが、木の実の状態で間にすることはほとんどありませんよね。
ナツメグはニクズク科ニクズク属の常緑高木です。杏子やスモモに似た黄色い果実が実り、熟すと実が裂け赤い格子状の仮種子が見えるようになります。
実はこの赤い仮種子は別のスパイスで「メース」と言います。種子を乾燥させ、種子の中の仁を分離させ、種を割り仁だけ取り出してすりつぶしたものがナツメグです。原産地はインドのモルッカ諸島のなかにあるバンダ諸島です。
ナツメグは麻薬!?
ナツメグを大量摂取することで、幻覚症状が現れることがあるそうです。大量に摂取しすぎると、最悪の場合死亡してしまうケースもあるということです。
アメリカでは18歳の女性がミルクセーキを作るときにナツメグをたくさん入れ(50g)、それを飲んでしまった後に吐き気、めまい、動悸、口の渇きなどの症状が出たということです。

また、ごく最近のケースでは、小さじ2杯(約10グラム)のナツメグを摂取した後、めまい、精神の混乱、手足が思うように動かせない、口の渇きが起こり、病院に運ばれました。
どちらも摂取してから数時間後に発症し、その後約10時間継続したということです。
ハンバーグやカレー、お菓子作りに日常的に利用されるナツメグですが、レシピ通りの分量を必ず守って使用するようにしましょう!ナツメグパウダーをひと瓶全部カレーに入れてカレーを作るなんてことはしてはいけません。
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